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妥協せず考え抜いたからこそ実現できた。プレゼンターの熱量が「共鳴」する~Social Value Award~

こんにちは!メンバーズBLOG編集部です。
7月5日に、社内の重要なイベントである「Social Value Award」を開催しました。

当日のレポート記事はこちらからご覧ください。

今回はSocial Value Award の運営担当を務めた栗栖萌さんと溝渕冬馬さんにインタビューを実施。企画準備の裏話や苦労した点、式を終えての感想などを聞きました。


表彰式コンセプトは「RESONANCE(共鳴)」に決定。CSV体現を多くの社員の自分ごとに。

メンバーズはビジョンに「日本中のクリエイターの力で気候変動 ・ 人口減少を中心とした社会課題解決へ貢献し、持続可能社会への変革をリードする」ことを掲げており、顧客のサービス・事業を通して、社会課題解決へ貢献し、顧客のビジネス成果を最大化できるよう支援しています。
「メンバーズにとって、『Social Value Award』はまさにこのビジョンを実現していくために重要となるイベントであり結晶です。
メンバーズを代表する優良な事例を表彰し、全社で称える場として企画・開催。会社全体としてCSV体現を加速させていくきっかけを創出することを目的としています」と企画意図を語る栗栖さん。

※メンバーズでは、独自のアプローチを用いて、社会課題解決とビジネス成果向上を両立させる「CSV」事例を多数創出することで、マーケティングやビジネスの在り方を変革することを目指しています。

「CSV体現」という言葉そのものには壮大なイメージがあり、多くの社員にとって日常の業務からは遠いもののように感じてしまいがち。だからこそ、「CSV体現」は日々の身近なことの積み重ねで成り立っているということ、実際にそれを実現しているチームや事例が増えていっていることが、少しでも多くの社員に伝わったらいいな、という想いで企画をスタートさせたそうです。

今回のSocial Value Awardのコンセプトは運営担当者4人で話し合い、「RESONANCE(共鳴)」に決定。その意図について、溝渕さんに聞きました。

「コンセプトの案はほかにもいくつかありましたが、最終的に『RESONANCE』に決まりました。まず、メンバーズの現状を表すキーワードは何なのか、議論を重ねました。“DX現場支援ナンバー1”、“伴走支援”、“お客さま以上にクライアント企業のことを考え理解する”という価値観が、メンバーズの根幹を支えており、その根底を支えているものは一人ひとりの社員の熱意である、というのが担当内での結論でした。その熱意が、参加する社員の間で共鳴、伝播していくイベントにしたいと考え、「共鳴」を意味するコンセプト名に決定。受賞チームのプレゼンを聞いて、自身が入社した時の想いを改めて見つめなおし、仕事やお客さまに対峙するときの、自分の根底にある想いは何か考えてもらいたいと思いました」と語ります。
またここ数年の組織拡大を経て、約3,000人の社員が一堂に会することが難しくなったため、全社員参加ではなく、受賞者や公募による参加など300人規模に限定する形式がとられました。普段の業務ではリモートワークや他拠点のメンバーと顔を合わせる機会が少ない中で、日本全国の拠点で働く受賞チームの社員が一堂に会する機会。「社員それぞれがお互いを刺激し、心を震わせ合う刺激されるイベントにしたいと思いました」と話します。

すべての賞は試行錯誤しながら決まった。真のCSVを体現するための表彰へ。

今回、「CSV賞」「DGTリーグ」2つの賞が設けられ、全11チームが表彰されました。「CSV賞」は業務を通じて社会課題の解決に取り組んだチームを全社の模範として表彰するもの。「DGTリーグ」はクライアントのビジネス成果の創出をメインとした基準をもとに、審査・表彰されるものです。

両賞について栗栖さんは「そもそもメンバーズの模範とするべきものとしては、社会課題の解決とクライアントのビジネス成果創出が両輪となることが大事。前者はどちらかというと現在起点で未来を考える要素がメイン、後者は過去起点で現在を考える要素がメインと、焦点を当てる時間軸が異なっています。ですので、どちらかのみを会社の模範とするのではなく、両要素をそれぞれの形で表彰するのが現時点でのベスト」と考えたといいます。そこで、社会課題の解決を軸とした「CSV賞」だけでなく、クライアントのビジネス成果への貢献を軸とした「DGTリーグ」をアワードに包含する形が採用されました。

またCSV賞のうちの一つに特別賞が追加されました。今回のCSV賞を決定するにあたって、事前に社員投票を実施。その中で受賞した大阪拠点設立プロジェクトに対する投票数がとても多かったそうです。というのも、今回初めて社員発案で新拠点が作られた、社内でも注目度の高い事例でした。今後もVISION2030で掲げている通り、「人口減少」によっての、地方衰退による自治体の消滅/財政破綻という社会課題解決への貢献を推し進めていくべく、特別賞として表彰することになりました。

すべての賞は「メンバーズの模範」として表彰されましたが、栗栖さんは「先ほども述べた通り、社会課題の解決とクライアントのビジネス成果創出が両軸そろうことが、本来のあり方です。将来的にはCSV賞とDGTリーグがマージしていくのが理想ですね。」と今後の展望を語ります。

溝渕さんも「伴走支援でお客さまに貢献していくことによって、まずはクライアント企業の実績としてビジネス成果を向上させていく。それを続けていくことで社会課題も解決していくというのがメンバーズの理想です」と話しています。

ありきたりな社内表彰イベントではないSocial Value Awardに。コンセプトに合わせた仕掛けを模索した。

「『Social Value Award』自体は2021年にメンバーズの『VISION2030』の実現に向けた実践と共有の場としてスタート。しかし、年々社員数が増加していく中で、果たして全社員が同じ場所に集まることが最善の方法なのか、今回は改めて開催する意義に立ち戻ることとなりました」と栗栖さん。

2020年にメンバーズは「VISION2030」を策定。「世界一のデジタルビジネス運用」を目指し、クライアントの成果・価値創出と向き合ってきました。しかし、コロナ禍でクライアントとのリアルな接点が減少。難しい状況を経験してきました。

そこで改めて「お客さまのビジネス成果創出」とは何なのかという観点で、その取り組みと成果を競うDGTリーグを2023年に開催。運営メンバーは、そうした環境の変化の中で、何をメンバーズの模範とするべきなのかということが最も悩んだポイントだったといいます。

栗栖さんは「悩みに悩んだ結果として、前述の『DGTリーグ』と、メンバーズが大切にしてきたCSV体現を推進した案件を表彰する『CSV賞』という新設の賞を並列し内包するものとして、今回の新しい『Social Value Award』を実施することにしました。もちろん社内表彰イベントと一括りにしたらそれまでなのかもしれませんが、メンバーズとして大切にしているエッセンスをどうしたらここに凝縮し、実現できるのか。チームメンバーで日々たくさんのアイデアを出し、試行錯誤しながらプロジェクトを進めました」と語ります。

コンセプトは比較的あっさりと決まりましたが、全体の設計やプログラムを考えることなどには時間がかかったそうです。特に今回工夫を凝らし、参加者からの評価も高かったのがオープニング動画。その構成も含め、アワード全体はどういう構成で、参加者にどういうことを感じてほしいのかを考えていく段階で、コンセプトである「RESONANCE」に込めた意図について徹底的に考える必要があったともいいます。

「オープニング動画では、プレゼンターに登壇してもらい、彼らの思いを引き出していく。そしてその想いに動画を見ている人が共感し、その共感した気持ちが連鎖していくことでイベントコンセプトの共鳴を表現できるだろうと考えていました」と栗栖さん。
しかし、プレゼンターの想いを引き出すというのはどんな想いを引き出すことが重要なのか。そしてその想いを引き出すために問いかける質問は何が良いのかを考えていくにつれ「引き出したい想いとはなんだろう。そもそも共鳴とは何を共鳴したいんだろう」と考えに煮詰まってしまったそう。
この答えを導き出していく過程が一番苦しかったとのこと。メンバー全員で集まってもそれぞれの思考が整理できず、しばらく無言の時間が流れたといいます。答えをいったん保留にすることもよぎったといいますが、上司から「考えることを放棄してはだめだ、考え抜こう」と言われ、考えを出し切りました。

徹底的に考え抜いた結果、「プレゼンターを突き動かす気持ちの“源泉”を聞き出すことが重要」という自分たちなりの答えを導き出すことができたそう。栗栖さんは「やっとトンネルを抜けた気持ちになりました」と晴れ晴れとした表情で語ります。
溝渕さんは「ある日は夜の9時くらいまで話し合いましたね。どんどん話が深堀りされていき、気が付けば時間が過ぎていました。正解がないので、答えを見出していくことに大変さを感じました。その分、納得いく答えを見つけ出した時は達成感がありました」と振り返ります。

「源泉」とはその人を突き動かす源であり、そういった強い根底にある気持ちを聞いた時に、人は感情を揺さぶられる。そういった気持ちの連鎖が起こっていくことで相乗効果が生まれさらなる挑戦や新しい行動につながり高い成果が創出されると考えました。これがコンセプトの「共鳴」そのものであると「腹落ちできた」といいます。答えを出す苦しさと向き合ったからこそ、妥協せずメンバー全員が納得がいくオープニング動画を作ることができ、その他の演出面もコンセプトに繋がる効果を入れ込めたそうです。

次回も参加したいという声が9割。

メインコンテンツは受賞者によるプレゼン。それぞれが日々の業務を起点とする未来への熱い想いを語りました。その熱量が起点となり、「顧客志向」や「コアバリュー(挑戦・貢献・誠実・仲間)」といったメンバーズが大切にしている価値観が、どの受賞チームのプレゼンからも伝わりました。実際に参加者からも、「士気が高まった」「熱量を感じられ、感動しました」といった声が上がったといいます。

また、参加後アンケートの「来年もメンバーズを牽引する代表として参加したい(受賞したい)と思えましたか?」という設問には、約9割の参加者が「そう思う」と回答しており、「会社全体としてCSV体現を加速させていくきっかけを創出する」という目的についても、運営側は達成できたと実感しているそうです。

溝渕さんは当日を終えて、「コンセプトを重要視したので、その通りの反応をもらえたと思います。当日の雰囲気も参加者の皆さんが前のめりにプレゼンに見入っていて、みんなで式を盛り上げようという気持ちが伝わってきました」と振り返ります。

栗栖さんは「前回の開催からがらっと変わった『Social Value Award』でしたが、一体感の醸成ができたと思います。参加者のコメントからもみんなが同じ方向を向いていると感じられました」と笑顔を見せました。

編集後記

栗栖さん、溝渕さんありがとうございました!
今回、いち参加者として感じたのは、さまざまな工夫が凝らされ、心に残るアワードだったということ。その裏側を支えている運営チームは、苦労しながらも非常に高い熱量で企画を推進していました。
妥協せず考え抜いたからこそ、登壇者と参加者で想いを一つにできる、メンバーズらしいイベントを実現できたのだと思います。

登壇者一人ひとりの熱量に参加者が共鳴した結果、そこから新たに生まれるものがあるはず。Social Value Awardのその先で生まれる熱量を、メンバーズBLOGは追いかけていきます!

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文/吉田 拓望
取材・写真/谷貝 玲