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「GA4で困っている方を助けたい」お客さまとの出会いから見えた、自分らしい仕事。

事業会社でのマーケティング経験を活かし、メンバーズではデータアナリストとして活躍している河村さん。本の執筆やカンパニーの立ち上げに関わるなど、業務以外の活動にも積極的です。そんな河村さんにデータ分析と出会ったきっかけや今後の展望について聞きました。


祖父の影響で、マーケティングに興味を持った。

私のキャリア選択に影響を与えた人の一人は、今思うと祖父かもしれませんね。祖父は外資系の会社でマーケティングをしていました。小学生の頃は両親が共働きだったので、よく祖父母の家に行っていました。祖父から仕事の話を聞くことも多く、面白そうな仕事だな、と興味を持って聞いていました。とはいえ最初からマーケティングの道を選んだわけではありません。両親の仕事でもあった教育業界が肌に合うと考え、大学を卒業後は教育業界に進みました。総合職で様々な仕事を任されたのですが、仕事が幅広い分なんでも屋さんになりがちで、何か一つの領域で専門性を高めたいと思うようになりました。そこで選んだのがデジタルマーケティングの領域です。デジタルマーケティングやWEBの分野に特化してスキルを身に着けていこうと考え、転職を決意しました。

アクセス解析の講座を受けて知った、データ分析の奥深さ。

転職先では、大手企業の新規顧客獲得に向けたデジタルマーケティングを担当しました。月に1度実施されるキャンペーンを軸に施策を展開する仕事です。SQLを使ったデータ分析とアクセス解析を担当し、マーケターでありながら自分でSQLを叩いてデータを出してこないといけない環境でした。自分で分析をして施策も考えてディレクションし、効果検証も実施。そこでデータ分析の楽しさを知りました。

そんな中、旧GA(ユニバーサルアナリティクス)やアクセス解析を勉強する外部の講座を受講してみたんです。レベルの高い知識を得たことで、もっとデータ分析を知りたい、精度の高い分析ができる環境に身を置きたいと思うようになりました。と同時に、裁量が少なかったこともあり、もっと自分の裁量でマーケティングに取り組みたいという思いも芽生えてきました。

その後、裁量のある仕事を求めてマーケティング担当がいない中小企業に転職したものの、残念ながら思ったような働きはできませんでした。しかし、自分なりにデータを分析し施策を提案する中で、データや分析をもとにした提案が通りやすかったため、経営の意思決定のためにデータや分析は大切だということに気付きました。短期間で転職することにはなりましたが、今につながる大切な気付きだったと思います。

私自身を知ろうとしてくれた、メンバーズデータアドベンチャーカンパニーの面接。

2・3社目が短期間での転職となってしまい、キャリアにうしろめたさを感じている中でメンバーズデータアドベンチャーカンパニー(以下DA)の採用担当からスカウトメールをもらいました。当初はこれまで同様、デジタルマーケティングを幅広く担当できる会社に勤めたいという考えで転職活動をしていました。しかしそこにデータアナリストのスカウトが来たので「データ分析の専門家になるのも大事な視点だな」と気付いたんです。面接に行ってみると、カンパニー社長がさまざまな角度から質問をしてくれて、自分のことを知ろうとしてくれていることが伝わってきました。自分のキャリアについての悩みにも真摯に相談に乗ってくれて、うれしかったことを覚えています。他社ではスキルや条件面が合うかを重視されることが多いと感じた中で、私自身を理解しようとしてくれたことはとても印象的だったんです。メンバーズなら自分のやりたかったことができそうだと感じ、入社を決めました。

「データ抽出してるだけ」の自分を変えたお客さまとの出会い。

メンバーズに入社後、さまざまな経験を積みました。DAでは基本的にお客さま先へ常駐するため、お客さまに育てていただいたと感じることも多いです。

1社目の常駐先ではECサイトのデータ分析を担当。ECサイトで精度高く分析するのは初めての経験でした。当時はまだデータアナリストになりたてで自信もなく、指示された業務をこなすことで精一杯だったと思います。しかし、お客さまの会社にデータ分析に詳しい方がいて、その方から「今の業務だけだとデータ抽出してるだけになってしまうよ」というご指摘を受けました。その言葉をいただいてから、指示されたこと以外にプラスアルファでできることを考えるようになりました。さらにそれを行動に移すことで、依頼がどんどん増えていったんです。それが自信につながりました。

当時まだまだ未熟だった私に、データアナリストの仕事で必要な知識・スキルを叩き込んでいただいたお客さまには今でも感謝しています。

2社目の常駐先は外資系企業のマーケティング部門で、ユーザーのロイヤリティを測るアンケートの分析を担当。そこで大きな影響を受けたのは、とても気さくに接してくださる、あるお客さまの存在でした。当時は新型コロナウイルスが流行していたこともあり在宅勤務でしたが、週に1度オンラインでの雑談会を開催していただき、ポジティブになるようなメッセージをかけてくれました。二人で話したときに「仕事楽しい?」と聞いてくれて、今後なりたい自分やどういう業務に携わりたいかなどを相談に乗ってくれたんです。当時の自分には「楽しく仕事する」という感覚がなかったので衝撃的でした。「コンフォートゾーンにずっといてはいけない」ということもおっしゃっていて刺激を受けましたね。
また、その常駐先にはもう一人影響を受けたお客さまがいます。その方はいつでも・誰に対しても対応が誠実で、社会人としてお手本にしたいと思う方でした。
お二人との出会いをきっかけに、改めて自分の強みを見つめ直しました。自分の強みは何事にも挑戦すること、そして経験したものを人に伝えることが得意だと気づかされました。

「今の業務だけだとデータ抽出してるだけになってしまうよ」というご指摘のおかげで、データアナリストとしてさらに成長することができました。

蓄えた知識とスキルでつかんだ、本の執筆のチャンス。

常駐先での経験を経て、GA4の知識については自信が持てるほどになりました。そんな時、X(旧Twitter)でウェブ解析士協会がGA4の本の執筆者を募集しており、それに応募して書くことになったんです。GA4とBigQueryについての章の執筆を担当しました。「貴重なチャンスだからやってみよう」という気持ちで応募したのですが、書籍執筆を機にほかのメディアサイトでの記事も書くことになりました。自分が勉強に使っていた本の著者の方々と直接会って話す機会にも恵まれ、キャリアの幅を広げるきっかけになりました。

育成の役割を担い、新しいカンパニーを支えたい。

2024年7月、カンパニー社長の市川と一緒に、グロースアナリティクスフォースカンパニーというカンパニーを設立しました。DAはデータを分析し施策を出すところまでを担い、施策の実行までは担当しません。しかし、私はデータをもとにマーケティングを動かしていきたいという思いが強いです。それをしようとすると、DAのデータ分析のノウハウと、メンバーズの施策の実行までを担当する伴走支援のあり方をつなげる必要があります。そこで、新しいカンパニーを立ち上げました。分析だけではなく、分析から次のアクションに移すまでの一連の流れを回していく仕事をしたいと思っています。

カンパニーを立ち上げたいと言い始めたのは私ですが、自分がトップになることはしませんでした。カンパニー社長に憧れたときもありましたが、自分の性格や強みを分析した結果、社長ではなく、育成など下から支えるポジションを担うべきだと思ったからです。

現在、新しい仲間を絶賛募集中です。WEBディレクターやマーケターの経験があれば、GA4やBigQueryのスキルは不問です。自分で分析もできるマーケターは業界的にも貴重な存在になると思っていますので、ぜひ応募してほしいですね。

自分らしいかたちでお客さまを支えるロールモデルになりたい。

「GA4で困っているお客さまを助けたい」というのがカンパニー設立の背景でもありますし、今後の目標の一つでもあります。旧GA(ユニバーサルアナリティクス)が使えなくなって苦労されている方がすでにいると思うので、これまで培った知識をもとに、困っている方を助けられる人になりたいです。

もう一つの目標は、後進の良きロールモデルになること。メンバーズは若手が多い会社なので、若手のレベルアップに注力したいですね。自分の経験や失敗が誰かの成長につながるのであれば、それは惜しみなく伝えていきたいと思っています。
カンパニー社長や管理職になることが分かりやすいキャリア形成の道だと思うのですが、私は自分がやりたいことと自身の強みを活かしたキャリアを選んできたつもりです。「自分らしいキャリアを歩む」という意味で、目標にされるような人を目指していきたいです。

自分の経験や失敗を誰かの成長につなげたい。「自分らしいキャリア」で後進のよきロールモデルになりたいです。

編集後記

デジタルマーケティングやWEBの分野に特化してスキルを身につけたいという想いを持ってデータ分析の世界に飛び込んだ河村さん。
様々な人たちとの出会いを通して自身の強みを見つけることができ、今のキャリアにつながっているそうです。
自然体で飾らない河村さんの姿から、周りに信頼される人柄を感じることができました。

文/吉田 拓望
取材・写真/谷貝 玲


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