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メンバーズの強みであるチーム力とは?お客さまと「ワンチーム」になる伴走支援のあり方

こんにちは!メンバーズBLOG編集部です。
メンバーズは、デジタル人材の伴走による企業へのDX現場支援事業を展開しています。「メンバーズBLOG」では、これまでDX現場のさまざまな領域で活躍するクリエイターたちをご紹介してきました。「個」として強いクリエイターがたくさんいることは、メンバーズの強みです。しかし、メンバーズのもう一つの強みが「チーム」で価値を出すこと。
チームでの働き方や雰囲気、お客さまとのかかわり方など、現場でのリアルな話をCSP(マネージャー)としてチームをマネジメントしている酒井さん・新倉さんに聞きました!


依頼されたことに応えるだけじゃない、メンバーズの伴走支援のあり方。

‐酒井さんと新倉さんは、同じお客さまのご支援を別々のチームで行われているんですよね。具体的にどのような業務をしているのか教えていただけますか。

【酒井さん】
私と新倉さんは、大手の自動車関連のお客さまのUI・UXデザインの支援をしています。私が支援させていただいているのは、お客さまのプロダクトデザインチームとリサーチチームで、私自身はマネージャー(社内呼称はCSP/カスタマーサクセスプロデューサー)としてメンバーズに所属するクリエイターと一緒にお客さま先に常駐し、彼らのマネジメントもしています。いわゆる受託のような業態だと、お客さまからお願いされたことに対応していく形をイメージすることが多いと思います。ですが私たちは、どちらかというと「何をやるか」をお客さまと一緒に考えるところから支援しています。

-課題から入ってお客さまと一緒に施策を立案し、その実行まで並走していくイメージでしょうか。メンバーズでよく言う「伴走支援」の形ですね。

【酒井さん】
はい。お客さまからは、漠然としたイメージを持っているだけの段階から私たちのチームにご相談いただくことが多いです。「こんなことを考えているんだけど、できそう?どうしたらいいかな?」とお声がけいただきますね。難しい課題であることも多いですが、お客さまと一緒にどのように実現していくか考え、具体的なアクションが決まれば一緒に実行もしていきます。いわゆるコンサルティング的な領域だけでなく、実働部隊としてだけでなく、両方をお客様と一緒におこなっていくことが、メンバーズの伴走支援の魅力であり、支援している私たちにとってもやりがいのあるところですね。

【新倉さん】
私のチームでも、お客さまからはふわっとした課題の段階からご要望をいただくことが多いです。与件を一緒に探すところから支援が始まりますね。
私はクライアント企業の試験研究から新しい事業を創っていく部門にいるのですが、ご支援依頼には大きく二つタイプがあります。一つが市場のリサーチをしながら、新しいサービスのアイディアやコンセプトを創るところから伴走するもの。もう一つはお客さまがやりたいことが決まっており、そこに対して、足りないリサーチやデザインで支援していくことです。直近でいうと世の中のどこにもないようなまったく新しいコンセプトの製品づくりを一緒にやっていってほしい。この分野のプロダクトデザインに明るい人がいたらチームにジョインさせたいとご依頼いただきました。最初お話を聞いたときは、どうしよう…と一瞬戸惑ったんですよ。世の中にまだ存在しないような製品なので、当然同じものを手掛けたことのある経験者はメンバーズにもいません。そこで、お客さまと一緒にコンセプトを作り、試作機ができたらそれについて話し合い修正を加えていくという形で支援しました。

-思っていたよりもかなり上流の段階から支援に入られる感じなんですね。

【新倉さん】
そうですね。だからこそ、お客さまと一緒にイメージをふくらませ、そのイメージに沿ったものが作れた時はすごくやりがいを感じますね。また、プロジェクトを進める中で自分たちの意見も反映してもらえるので、そこにも喜びを感じています。

-難しい要望をいただくのは、信頼されているからこそなのかもしれないですね。お客様から言われて嬉しかった言葉や、成果を評価してもらったことで印象に残っていることはありますか。

【新倉さん】
仕事を通じて、お客さまから「デザインの力ってすごいね」と評価していただいたことです。デザインの領域というのは幅広く、ビジュアルデザインだけでなく、例えば人の行動を変えることも、組織を作っていくこともデザイン。そのベースとなる抽象的なものを言語化していくこともデザインの領域です。そうした広い意味でのデザインの力を認めていただいたこと、私たちの行動に対する評価をいただけたことがうれしかったですね。

【酒井さん】
私はデザインチームとリサーチチームの二つのチームを見ていますが、リサーチチームですと、実際のユーザーがどう使えて、どういうふうに認識するか、そのプロトタイプを作ってテストをするんです。そこからファインディングスやインサイトを出して結果をお伝えするのですが、具体的な課題や意識していなかったポイントが見えて改善策の案まで出してもらえてすごく助かると言われます。ユーザーリサーチという役割に入っている意味があったなとうれしく思いましたね。

お客さまからの信頼を得るための、チームビルディングとマネジメントについて。

-ちょっと話題を変えて、チームについてお伺いします。お二人のチームについて教えてください。

【新倉さん】
私は二つのチームをマネジメントしています。チームにはクライアント企業の社員の方も入っていて、メンバーズの社員だけをマネジメントしているわけではないことが特徴ですね。

【酒井さん】
私も同様に、クライアント企業の社員の方も同じチームにいます。職種の内訳は、半分がデザイナーで残りの半分がリサーチャーといった感じです。

-お客さまとワンチームで働くかたちはメンバーズならではですね。自社の社員だけマネジメントするのとは異なる難しさがありそうですが、チームワークを高めるために、工夫していることはありますか。

【酒井さん】
メンバーズの社員、お客さまの社員と別れて行動することはあまりなく、基本的に同じチームとして一緒に活動することが多いですね。仕事については、全部上司が決めてやるのではなくて、自分たちでどうしたいかを一度考えてもらい、それをとりあえずやってみる。そこから壁に当たったら私に相談してもらうようにしています。

【新倉さん】
少し複雑なのですが、私がマネジメントしているチームは半分が同じお客さまのチームの中に入っていて、もう半分が別の違う案件に入っているんです。意識しないとチームとしての一体感はつくりにくいと思います。そのため、お互いに提案を手伝ってもらったり、リサーチしてもらっています。そうした機会を与えることでチーム全体として同じ方向を向くことができるんです。
また、チームでのワークショップを頻繁にやっています。新卒2・3年目の若手にも役割を持たせ、メンバー自身が主体的にワークショップを運営する方針です。それぞれが自分たちで考えて、何かチームに足りないものを補いたいと動いてくれています。当事者意識を醸成するのに役立っていると感じますね。

-課題があれば自分で考えて主体的に行動する、というタイプの人はメンバーズの社内にも多いと思います。そこはお二人のチームも共通点ですね。チーム内はどのような雰囲気なのでしょうか?

【酒井さん】
うちのチームはみんな和気あいあいとした雰囲気がありますね。
どこかへ旅行に行けばお土産を買ってきてくれたり、お昼もメンバー同士で気軽に誘い合ってごはんに行っています。

【新倉さん】
私のチームは酒井さんのチームとは少し違っているかも。もちろんみんな仲はいいのですが、和気あいあいというよりも、やりたいことにまっすぐに突き進んでいくタイプのメンバーが多いですね。こういうものを作りたい、これがしたいということに熱量をもってみんな取り組んでいます。それに触発されてエンジニア・デザイナー・ディレクターそれぞれが「そういうこともできるんだ」と刺激し合っているんですよね。

-チームそれぞれに色があって面白いですね。お二人のマネジメントスタイルも聞いてみたいです。

【新倉さん】
私自身の上司からは、「新倉さんは上司っぽくないよね」と言われることが多いんです。それは、私がやってほしいことではなく、メンバーがやりたいことを優先しているからだと思いますね。「こういう仕事をやりたいです」と言われて、そのやる気を削がないようにまずは任せてみています。ただこの塩梅も難しくて、本人がやりたいことと、それに挑戦するために必要な仕事をいいバランスで任せられるように、頭を悩ませる日々です。

【酒井さん】
新倉さんのチームのように、自分から「これがやりたいです」とどんどん言ってくるタイプのメンバーが多いとそうなりますよね。私のチームでは新倉さんのチームメンバーほど明確にやりたいことを主張してくるメンバーは多くないので、本人にやっていきたいことを積極的に聞いていくことを意識しています。メンバーにどういうスキルをつけてほしいのか、何をできるようになってほしいのか、私からの目線ではありますが、いったんイメージを伝えてみるようにしています。そうすると、メンバーも少しずつやりたいことのイメージができてくるので、それに合わせて仕事をアサインしていく。メンバーも体制のことを考えてくれていて、与えられた仕事はもちろんしっかりやってくれるんです。でも私は新倉さんのチームのように、もっとメンバーに自己主張してきてほしいと思うところもありますね。

【新倉さん】
自己主張してくれるのはマネジメント側にとって喜ばしいことだと思います。自分でやってみて失敗した方が気づくことが多いですからね。

-管理職としては、失敗することの怖さはありませんか?任せるのを躊躇してしまうことはないのでしょうか

【新倉さん】
そうですね。そこに関しては、私たちのチームはお客さまのとらえ方に救われています。私たちのお客さまは、基本的に失敗の定義がないんです。プロジェクトに正解はないし、誰もわからないから進めることが大事だというスタンスでいてくださっているので非常にありがたいです。若手が動きやすいと思いますね。

-お客さまの理解があって、若手ものびのびと成長できる環境なんですね。メンバーの成長を感じたエピソードはありますか。

【新倉さん】
配属当初は会議であまり発言できなかった若手のメンバーが、怖がらず、お客さまに突っ込んでいく気持ちで話ができるようになった姿を見ると、成長したなと思いますね。やっぱり関係を築くまでは、お客さまとの会議で意見を言わないままチーム内で相談することが多かったんです。それがなくなり、お客さまがいる会議できちんと自分の意見を言えるメンバーの姿には成長を感じています。

【酒井さん】
私のチームの若手も、お客さまからの依頼に、ただ了承するのではなくその場で質問することができるようになったと思います。受発注の関係ですとお客さまに言われたことが絶対で、どうしてもイエスマンになりがちだと思います。しかしメンバーズが目指すお客さまとの関係性は、お客さまの企業の一社員のように振る舞えること。イエスマンではいけません。最終的にはお客さまからの依頼に対して、もっと良いものがあるのなら違う意見を出すこともしてほしいです。しかし、まず第一歩として対等に話を聞けるようになったと思いますね。

受発注の垣根を超えて。お客さまの一社員のように振る舞う関係の築き方。

‐お客さまとの対等な関係作りも、メンバーズへの信頼があってこそのことだと思います。お客さまのことを理解したり、距離を縮めるためにやっていることはありますか。

【新倉さん】
メンバーズとしてもお取引が長いお客さまなので、もともと入ってくださっていた先輩方が長い時間をかけて築いてきた関係性があります。ベースとして、メンバーズに頼めば良いものを作ってくれるという信頼があるのかなと思いますね。

【酒井さん】
それは同感ですね。そのうえで、私はもともとある信頼関係に甘えすぎないように心がけてもいます。お客さまには自分から話しに行くようにしていますね。コミュニケーションが足りないと思ったら、「会いに行っていいですか」という感じで、場合によっては関西まで会いに行くこともあります。定例のミーティングで話をするだけじゃなく、オフラインでも積極的にコミュニケーションをとるようにしていますね。

【新倉さん】
それでいうとやはり上層部の方との関係は大事かもしれません。まずは上層部の方からお仕事を依頼してもらうことが多いので、その期待にしっかりと応えること。そうした積み重ねから信頼してもらえるようになるので、次の仕事につながってくる気がします。

【酒井さん】
そうですよね。依頼された仕事をまずきっちりやって成果を出していく、それに尽きるのではないかなと思います。

‐一つひとつの仕事の積み重ねで信頼が築かれているんですね。お客さまからはメンバーズはどういう風に思われていると感じますか

【新倉さん】
それこそ本当にワンチームだと思いますね。チームメンバー全員「メンバーズの○○さん」と呼ばれたことがないんです。もしかすると、私たちがメンバーズの社員だということを知らない方もいるんじゃないかなと思うくらい。それくらいお客さまの一社員かのように思ってもらっていますね。私自身は、依頼されたことに対して、必ず何かプラスオンして返したいと思って仕事をしています。チームとしてもそのスタンスです。だからこそ、お客さまは「そこまでやってくれたの」と、良い驚きを持ってリアクションくださることが多いと感じています。それだけチームメンバーがお客さまのためになろうと取り組んでいる証拠なのかなと思っています。

【酒井さん】
信頼いただいているからこそなのですが、短い期間でアウトプットを出さないといけない案件も時にはあります。例えば「1カ月後にはテスト結果を見せてほしいんだけど、できるかな?」とご相談いただいたり。正直厳しいスケジュール感なのですが、それをただ無理だと返事をしないことがメンバーズらしさだと感じてもらっている気がします。とはいえ難しい場合もあって、そんな時はお客さまと一緒に方法を考えたり、代替案を出したりといったような形で支援させていただいています。そうした諦めない気持ちをメンバー全員が持っているのがメンバーズらしさなのかなと思いますね。

まとめ

メンバーズのクリエイターは、お客さまのご依頼に比較的上流の工程から支援に入ることが多いです。ポイントは「お客さまのチームの一員」として支援をさせていただいているということ。お客さまの悩みに対して、受発注の垣根を超えて、一緒に悩み解決策を模索し、お客さまと一緒に実行していく支援のあり方が評価いただいている点だと感じます。
今回特に印象的だったエピソードが、お客さまからメンバーズ社員と認識されていなかったというもの。日ごろからお客さまと良好な関係を築き、あたかもお客さまの一社員のように貢献する姿がメンバーズの目指す「伴走支援」のあり方だと思いました。

取材/岩本 多美
文/吉田 拓望
写真/谷貝 玲


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